AIトレード研究所
連載: AI搭載EAの検証

#04 「No Martingale / No Grid / No AI」を宣言するEA──Market Anomalies を監査する

前回と正反対に、「AIではない」ことを売りにするEA(349ドル)を監査します。非対象者宣言・ライブシグナル2本と、売り方は市場でも指折りの誠実さ。ではこれが「買い」なのか?──5基準を当てると、誠実な売り方のお手本でも✗が付く項目があると分かります。

この手順を確認した環境

検証日:
2026-08-19

#03では「AI」を名乗るEAを見ました。 第4回はその正反対──「No Martingale / No Grid / No AI」と、 持っていないものを宣言して売るEAです。

しかも販売ページにはこうあります: 「1ヶ月で口座を倍にしたい初心者向けではない」。 買わせたいはずの客を、自分から断っている。 この売り方が信頼できそうに見える理由と、それでも残る確認事項を見ていきます。

今回も販売ページの公開情報のみ・未購入の監査です。

対象

項目 内容(2026-08-19 確認)
商品 Market Anomalies EA(MQL5 Market)
価格 349 USD(「元値599ドル」の割引表記)
評価 4.47/20件(デモDL 580)
対象 USDJPY専用
中身 日中の値動きパターンへのブレイクアウト複合戦略。No Martingale / No Grid / No AI を明記
成績 15年分のバックテスト+ライブシグナル2本を公開
更新 v1.8(2025-12-02──約8ヶ月前)

5基準での判定

基準 判定 根拠
1 成績の正体 ○ ライブシグナルを2本公開。バックテストだけに頼っていない
2 再現条件 △ 通貨は明確だが、推奨証拠金の記載なし
3 悪いときの数字 ✗ 最大ドローダウンの記載なし
4 仕組みの説明 ○ 手法の説明+否定形の宣言。何でないかが明確
5 売りっぱなしでないか △ 最終更新が約8ヶ月前。レビュー対応は継続

この監査から学べること

1. 否定形の宣言は、それ自体が強い訴求テクニック

「No Martingale / No Grid」は、嫌われる仕組みを持っていないという 実質のある開示です。同時に、これは売り方としても洗練されています。 非対象者宣言(初心者お断り)も、誠実さの表明であると同時に、 「自分は対象だ」と思った人の信頼を一気に引き上げる技術です。 誠実な開示と上手な売り方は矛盾しない──だからこそ、 売り方の印象と開示の中身は、分けて採点する必要があります。

2. 誠実の代表例でも、5基準を全部は満たさない

このEAはシリーズ4本の中で唯一、ライブ成績を2本公開しています(基準1は文句なし)。 それでも最大DDの記載がなく、悪いときにいくら耐える必要があるのか、 販売ページからは分かりません。ライブシグナル側で確認できる可能性はありますが、 販売ページが先回りして答えていない時点で、8つの質問の 1つは未回答のままです。

3. 「更新が止まっている」は静かな減点

最終更新が約8ヶ月前です。完成された手法なら更新不要という考え方もありますが、 選び方の基準5で書いた通り、 買った後に相場もブローカー環境も変わります。 購入前に「最近の質問に開発者が返信しているか」を必ず見てください。

4本監査して見えた「4象限」

シリーズここまでで、EA市場の典型パターンが揃いました。

開示が厚い 開示が薄い
評価が高い #04 Market Anomalies(ただしDDなし・更新停滞) #02 Scalping Robot Pro(人気最上位だがDDなし)
評価が低下中 #01 Zerqon(DD明記でも全損報告) ─
AI訴求 #03 Market Pulse AI(中身はグリッドと明記) 市場の大多数

どの象限にも「これなら安心」は存在しません。 評価・人気・誠実な売り方・厚い開示──どれか1つでは決められない。 だから5基準を全部、機械的に当てるのです。

次に読む

→ EA監査一覧(公開版)(判定を一覧表で比較) → EAの選び方──5つの基準


※本記事は2026-08-19時点の公開情報(販売ページ・公開レビュー)に基づく確認結果であり、 特定商品の購入の推奨・非推奨を示すものではありません。記載の価格・評価は変動します。 投資判断はご自身の責任で行ってください。

最終更新: 2026-08-19

書いている人

管理人

AI(Claude)を使ってXAUUSDの自動売買を自作し、検証と運用を続けている開発者。

EAを「買う側」が損をしないための情報をまとめています。手順はすべて自分の環境で検証してから書いています。

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