AIトレード研究所
ステップ 5 / 683%

EAの選び方──買う前に確認する5つの基準

有料EAは数万円から数十万円。買ってから「思っていたのと違う」と気づいても遅いので、販売ページを見た段階でふるいにかける基準を5つにまとめました。この基準はすべて、購入前に無料で確認できます。

EAの販売ページには、月利、勝率、右肩上がりのグラフ──魅力的な数字が並んでいます。 問題は、その数字だけでは良いEAと危険なEAを区別できないことです。

私はEAの検証を仕事のようにやっていますが、 検証してみると「販売ページの印象」と「実際の中身」が違うことは珍しくありません。 数字そのものが嘘でなくても、都合の良い条件だけで出した数字ということがあるからです。

このページでは、販売ページを見た段階で確認できる5つの基準をまとめます。 専門知識は要りません。書いてあるか、書いていないかを確認するだけです。

基準1:その成績は「どこで出た数字」か

成績3種類の信頼度。バックテストは参考程度、フォワードは中、リアル口座の実績が最も高い

成績には3つの種類があり、信頼度がまったく違います。

種類 何の数字か 信頼度
バックテスト 過去データ上のシミュレーション 参考程度。条件次第でいくらでも良くできる
フォワードテスト 公開後にデモ等で実際に動かした記録 バックテストより上
リアル口座の実績 本物のお金で動かした記録 最も高い

販売ページで最初に確認するのは、 掲げられている数字がこの3つのどれなのか、明記されているかです。

「月利◯%」とだけ書いてあり、それがバックテストなのか実運用なのか 分からない場合は、その時点で警戒してください。 きちんとしたEAの販売ページは、この区別を必ず書いています。

ポイント: バックテストが悪いわけではありません。区別を書いていないことが問題です。過去のシミュレーションを実績のように見せるのは、成績を良く見せる典型的な方法です。

基準2:再現条件が書いてあるか

同じEAでも、コストなしの良い期間だけなら急上昇に見え、スプレッド込みの長期間ではゆるやかで凹みもある

同じEAでも、条件が変われば成績は大きく変わります。 最低限、次の条件が書いてあるかを確認してください。

  • 検証期間(いつからいつまでか。短い期間の good な部分だけ切り取っていないか)
  • スプレッド等のコスト(コストゼロでテストすれば成績は跳ね上がります)
  • 必要資金とロット(いくらの資金で、どの取引量を前提にした数字か)

条件が書いていない「月利◯%」は、 あなたの環境で再現される見込みがあるのか判断できない数字です。

基準3:悪いときの数字が書いてあるか

最大ドローダウンは資産曲線が一番へこんだ幅。ここに耐えられるかが基準

利益の数字の近くに、次のどちらかが書いてあるかを見てください。

  • 最大ドローダウン(資産が一番へこんだときの下げ幅)
  • 最大連敗・最大の含み損

これは「そのEAを使うと、途中でどれくらい耐える必要があるか」の数字です。 たとえば最大ドローダウン40%なら、100万円が一時的に60万円になる局面を 耐えられる人でないと、そのEAは使えません。

利益だけ書いて下振れを書いていない販売ページは、それだけで見送り対象です。 悪いときの数字を書けないのは、書くと売れなくなるからです。

基準4:どうやって勝つのか、仕組みの説明があるか

マーチンゲールは負けるたびに取引量を倍にする構造。普段は勝って見えるが一度で大きく失う

「AIが相場を分析」「独自ロジック」だけで中身の説明がないEAは判断できません。 最低限、次を確認してください。

  • どういう場面で取引するのかの説明があるか(ブレイクアウト、レンジ逆張り等)
  • ナンピン・マーチンゲール(負けるたびに取引量を増やす方式)を使うかが明記されているか

特に後者は重要です。ナンピン・マーチンゲール系は 普段の成績が良く見えやすい一方、相場が一方向に動いたときに一度で大きく失う 構造を持っています。使うこと自体が悪ではありませんが、 明記していないEAは、その時点で誠実さを疑ってください。

ポイント: 販売ページに「非ナンピン・非マーチン」と書いてあっても、実際の取引明細でポジションの追加やロット増加がないかを確認できるとより確実です。バックテストの取引明細を公開しているEAは、それだけで信頼度が一段上がります。

基準5:売りっぱなしになっていないか

EAは買って終わりではなく、相場の変化やMT5のアップデートに追随する必要があります。

  • 最終更新日はいつか(何年も放置されていないか)
  • レビューの中身(「買いました」「期待してます」ばかりではないか。 数ヶ月使った人のレビューがあるか)
  • 質問への販売者の返信があるか

レビューの件数より中身を見てください。 買った直後の高評価は参考になりません。数ヶ月使った人の声だけが参考になります。

5つの基準チェックリスト

EA選びの5基準。成績の正体・再現条件・悪いときの数字・仕組みの説明・売りっぱなしでないか

# 確認すること 書いていなければ
1 成績の種類(バックテスト/フォワード/リアル)の明記 警戒
2 期間・コスト・必要資金の明記 判断不能として見送り
3 最大ドローダウン等、悪いときの数字 見送り
4 取引の仕組みと、ナンピン・マーチンの有無 警戒〜見送り
5 更新の継続と、使い込んだ人のレビュー 警戒

この基準でふるいにかけると、候補は驚くほど減ります。 それでいいのです。EAは数万円の買い物で、しかもその先に運用資金を載せるものです。 「良さそうなのに全部の基準を満たさない」EAを見送る勇気が、一番の防御になります。

基準を知っても、全件に当てはめるのは大変です

この5つの基準は、1本のEAを確認するだけなら10分もかかりません。 ただ、MQL5 MarketやGogoJungleには数百本のEAが並んでいて、 候補を広く比べようとすると、確認作業だけで何日もかかります。

私は現在、この基準を主要な販売サイトの上位EAに順番に適用して、 基準を満たしたもの・落ちたものとその理由を一覧にする作業を進めています。 完成したらこのサイトで案内しますので、 自分で全件を確認する時間がない方はそちらをお待ちください。

次に読む

危険なEAの見分け方──成績の「盛り方」を知る(準備中)

それまでの間は、バックテストの基本で 数字の見方を先に身につけておくと、基準1〜3の確認が速くなります。


※当サイトは特定のEA・金融商品の購入を推奨するものではありません。 掲載内容は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。

最終更新: 2026-08-18

書いている人

管理人

AI(Claude)を使ってXAUUSDの自動売買を自作し、検証と運用を続けている開発者。

EAを「買う側」が損をしないための情報をまとめています。手順はすべて自分の環境で検証してから書いています。

はじめての方はこちら

EA検証リスト(週次更新)

選び方の基準を上位EAに適用した検証リストを準備中です。