AIトレード研究所
ステップ 5 / 683%

危険なEAの見分け方──成績の「盛り方」8パターンを知る

EAの販売ページの数字は、嘘をつかなくても「盛る」ことができます。売る側が使う典型的な8つの手口と、それぞれを一撃で見抜く質問をまとめました。手口を知っている人は、もうカモになりません。

EAの選び方──5つの基準では、 「何を確認するか」というチェックリストを渡しました。

このページはその裏面です。売る側がどうやって成績を良く見せるのか── 手口そのものを8パターン知ってしまえば、販売ページを見る目が変わります。

大事なのは、これらの多くが嘘をついていないことです。 本当の数字を、都合よく見せているだけ。だから「嘘を見抜く」のではなく、 「何を見せていないか」に気づくのがこのページの目的です。

盛り方カタログ──8パターン

手口1:期間のいいとこ取り

どんな戦略にも、たまたま調子の良い期間があります。 その3ヶ月だけを切り取れば、平凡なEAでも「月利10%」のグラフが作れます。

見抜く質問: 「その成績、いつからいつまでですか? 直近3年を通すとどうなりますか?」

手口2:コスト抜きのテスト

スプレッド(実質的な取引手数料)をゼロにしてバックテストをすると、 成績は跳ね上がります。取引回数が多いEAほど、この差は劇的です。

同じEAでも、コストなしの良い期間だけなら急上昇に見え、コスト込みの長期間では別物になる

見抜く質問: 「テストのスプレッド設定はいくつですか? 実際の業者の値でやり直すとどうなりますか?」

手口3:過去に完璧=過剰最適化

過去のデータに合わせてパラメータを調整し続ければ、 過去のチャートに完璧に張り付くEAが作れます。これは予測ではなく暗記です。 暗記したテストで満点でも、初見の未来では通用しません。

過去のデータに完璧に沿う曲線は、未来のデータでは大きく外れる

見抜く質問: 「パラメータを決めた後の期間(作った人も見ていない期間)での成績はありますか?」

手口4:勝率99%のからくり

勝率は、いくらでも高くできます。 小さく勝ち続けて、大きく1回負ける設計にすればいいだけだからです。 ナンピン・マーチンゲール系のEAが驚異的な勝率を掲げられるのはこの構造です。

小さな利益9回の後に、それを全部消す巨大な損失が1回。勝率だけでは何も分からない

見抜く質問: 「1回の最大損失はいくらですか? 平均利益と平均損失の比は?」

手口5:テストでだけ勝つ「先読み」

プログラムのバグや作りによって、その時点では知り得ない未来の値を 参照してしまうことがあります。こうなるとバックテストでは無敵ですが、 実際の相場では当然再現されません。

これは売る側が意図していないケースすらあります(AIにEAを作らせると 特に混入しやすいバグです──連載#01で触れた通り、 私自身なんども踏みました)。

見抜く質問: 「バックテストと同条件のフォワードテスト(未来に向けた実走)の記録はありますか?」

手口6:デモやセント口座の成績を「実績」と呼ぶ

「リアル運用実績」と書かれていても、デモ口座や、 1/100の資金単位で動くセント口座の記録であることがあります。 約定のされ方が本番と違うため、同じ成績にはなりません。

見抜く質問: 「その実績は本番口座ですか? 検証サイト(第三者の記録)へのリンクはありますか?」

手口7:利益スクショ

「+128万円」の取引画面ほど、証拠にならないものはありません。 デモ口座でも出せて、都合の良い一部だけ切り取れて、そもそも画像は加工できます。

画面の数字は、デモでも出せる・切り取れる・加工できる。数字より条件と下振れを見る

見抜く質問: スクショはスルーして、「条件と最大ドローダウンはどこに書いてありますか?」

手口8:買わせ方の演出

商品の中身ではなく、売り方の温度で判断を狂わせるパターンです。

  • 「残り3本」「今夜値上げ」──考える時間を奪うのが目的
  • 「購入者の声」が全部絶賛──数ヶ月使った人の声がなければ参考になりません
  • 「返金保証」──条件を読むと実質使えないことが多い

見抜く質問: 「今日買わない場合、何を失いますか?」──答えが「価格」だけなら、急ぐ理由はありません。良いEAは来月も良いEAです。

8パターン早見表

手口 一撃の質問
1 期間のいいとこ取り 直近3年を通すと?
2 コスト抜きテスト スプレッド設定はいくつ?
3 過剰最適化 作った人も見ていない期間の成績は?
4 勝率99% 1回の最大損失は?
5 先読み 同条件のフォワード記録は?
6 デモを実績と呼ぶ 本番口座? 第三者の記録は?
7 利益スクショ 条件と最大DDはどこ?
8 買わせ方の演出 今日買わないと何を失う?

この質問に販売ページが先回りして答えているEAは、それだけで上位1割です。 逆に、質問するまでもなく答えが書かれていないものは、静かに閉じてください。

それでも、全部を自分で確かめるのは大変です

手口を知っていても、実際に候補のEAを1本ずつ確認していくのは時間がかかります。 当研究所では、この見分け方と5つの基準を 主要販売サイトの上位EAに実際に適用していく検証を進めています。 結果は順次このサイトと、準備中の検証リストで公開していきます。

次に読む

EAの選び方──買う前に確認する5つの基準(チェックリスト側) → 自分で作って検証する側に回りたい方は ClaudeにEAを作らせてみる


※本記事は特定の商品・販売者を指すものではなく、一般的な手口の解説です。 投資判断はご自身の責任で行ってください。

最終更新: 2026-08-18

書いている人

管理人

AI(Claude)を使ってXAUUSDの自動売買を自作し、検証と運用を続けている開発者。

EAを「買う側」が損をしないための情報をまとめています。手順はすべて自分の環境で検証してから書いています。

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