バックテストの基本──ストラテジーテスターの最初の一歩
MT5のストラテジーテスターでEAを一度実行し、損益グラフ、プロフィットファクター、最大ドローダウンを見るところまでを説明します。
注: この記事は現在、実機での再検証と画面キャプチャの追加を進めています。手順の大枠は変わりませんが、細部の表記はお使いのバージョン・業者により異なる場合があります。
EAがチャート上で動いても、その特徴は短時間では分かりません。 そこで、過去の値動きデータを使って動作を試します。
この作業をバックテストといいます。 MT5では「ストラテジーテスター」という機能を使います。
先に結論:最初は3つの結果だけを見る
ストラテジーテスターの結果には、多くの数字が並びます。 最初から全部を理解する必要はありません。
まず見るのは、次の3つです。
| 見るもの | 一言でいうと | 最初の確認 |
|---|---|---|
| 損益グラフ | 口座残高がどう増減したか | 一部の期間だけ急に増えていないか |
| PF | 総利益が総損失の何倍か | 数字だけでなく取引回数も見る |
| 最大DD | 途中でどこまで大きく減ったか | 最終利益と並べて見る |
PFはプロフィットファクターの略で、総利益を総損失で割った値です。 最大DDは最大ドローダウンの略で、資産が山から谷へ最も大きく減った幅を表します。
最低限の設定はEA・銘柄・期間・モデル・日付・資金
最初の1回では、次の項目だけを確認します。 表示名はMT5のビルドや業者配布版により異なる場合があります。
| 設定項目 | 何を決めるか | 注意点 |
|---|---|---|
| EA | 試すプログラム | MT5用のEAを選ぶ |
| 銘柄 | テストする価格データ | EAの想定と業者の銘柄名を合わせる |
| 時間足 | 価格を区切る単位 | EAの説明に指定があれば従う |
| モデル | 値動きをどの細かさで再現するか | 精密な方式ほど時間がかかる |
| 期間 | テストする開始日と終了日 | データが存在する範囲を選ぶ |
| 初期証拠金 | 開始時の仮想資金 | EAの条件と比較できる額にする |
銘柄名、使える期間、実ティックデータの有無は業者により異なります。
テストは設定から結果確認まで4段階で進める
手順1:ストラテジーテスターを開く
MT5の「表示」から「ストラテジーテスター」を選びます。 ナビゲーターのEAを右クリックし、「テスト」を選ぶ方法もあります。
うまくいっていれば、画面下部または別枠にテスターの設定画面が表示されます。 そうならない場合は、ウィンドウ下部が折りたたまれていないか、ナビゲーターからEAを右クリックできるか確認してください。
手順2:最低限の条件を設定する
EA、銘柄、時間足、モデル、開始日、終了日、初期証拠金を選びます。 初回は「最適化」を使わず、1組の条件で1回だけ実行します。
モデルには、実ティック、全ティック、1分足OHLC、始値のみなどがあります。 EAの説明に指定がある場合は、その条件を優先してください。
うまくいっていれば、すべての必須項目が選ばれ、開始ボタンを押せる状態になります。 そうならない場合は、EAが一覧にあるか、日付の前後が逆でないか、銘柄を選べるかを確認してください。
手順3:実行して操作ログを確認する
「スタート」を押します。 初回は過去データの取得に時間がかかる場合があります。
うまくいっていれば、進捗が進み、完了後に結果とグラフが表示されます。 そうならない場合は、操作ログの最新行を確認し、「0 ticks」と出るときは次の対処へ進んでください。
手順4:損益グラフ・PF・最大DDを見る
完了後、「バックテスト」「結果」「グラフ」などのタブを開きます。 名称はビルドにより異なる場合があります。
うまくいっていれば、グラフと統計値に加え、テストした銘柄、期間、モデルを確認できます。 そうならない場合は、取引回数が0でないか、EAの設定条件とテスト期間を確認してください。
結果は次の順番で読みます。
| 順番 | 見る場所 | 読み方 |
|---|---|---|
| 1 | 損益グラフ | 増減の形と、大きく落ちた区間を見る |
| 2 | 最大DD | 途中の損失に耐えられる設計かを見る |
| 3 | PF | 利益と損失の釣り合いを見る |
PFが高く見えても、取引回数が少なければ判断材料は限られます。 3つを別々に評価せず、同じテスト条件の一組として保存してください。
「0 ticks」はヒストリカルデータ不足から確認する
「0 ticks」は、テストに使えるティックが0件だったという表示です。 まず疑うのは、ヒストリカルデータ(過去の価格データ)の不足です。
| 確認順 | 原因の候補 | 対処 |
|---|---|---|
| 1 | 指定期間の過去データがない | データがある期間へ変更する |
| 2 | 対象銘柄のデータをまだ取得していない | 銘柄のチャートを開き、接続したまま取得を待つ |
| 3 | 銘柄名がEAの想定と違う | 業者の正確な銘柄名を選び直す |
| 4 | サーバーへ接続できていない | 口座と通信状態を確認する |
| 5 | モデルに必要なデータがない | EAの条件を守りつつ、利用可能なモデルを確認する |
チャートを開いたあと、時間足を切り替えたり、過去方向へ表示したりすると取得が進む場合があります。 取得できるデータの範囲は業者により異なります。
うまくいっていれば、再実行時にticksの件数が増え、結果が生成されます。 そうならない場合は、期間を短くして再確認し、操作ログと選択条件を保存して業者へ問い合わせてください。
バックテストの数字は条件次第で良く見せられる
バックテストは、期間、銘柄、スプレッド、約定条件、モデル、 EAの入力値を変えると結果も変わります。過去の一部に合うよう何度も調整すれば、 見かけの成績を良くすることもできます。そのため、良い数字が出た1回だけを採用せず、 条件と結果を一緒に保存し、別の期間やデモ口座で確かめてください。 過去の成績は、将来の利益を保証しません。
次に読むもの
バックテストが全体のどの段階にあるかを、最初の地図へ戻って確認してください。
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