MT5とEAとは何か──自動売買を始める前の全体像
MT5とEA(自動売買プログラム)の関係、必要なもの、かかる費用、始めてから運用までの流れを一枚の地図にまとめます。専門用語は使うたびに説明します。
この手順を確認した環境
- 検証日:
- 2026-08-17
- MT5:
- Build 6090
- OS:
- Windows 11
「FXの自動売買を始めたい」と思って調べると、MT5、EA、VPS、バックテストといった言葉が 次々に出てきます。しかもそれぞれ別のサイトに分かれて書かれているので、 結局何をどの順番で用意すればいいのかが分かりません。
このページはその地図です。個別の手順は別ページに分けているので、 まず全体を把握してから進んでください。
先に結論:登場するものは4つだけ
自動売買には、次の4つが必要です。
| 何か | 誰から手に入れるか | 費用の目安 | |
|---|---|---|---|
| ① FX口座 | 実際に売買が行われる場所 | FX業者 | 無料(取引コストは別) |
| ② MT5 | 売買するためのソフト | 無料。業者が配布 | 無料 |
| ③ EA | 自動で売買する判断をするプログラム | 自分で作る/買う/無料で入手 | 0円〜数十万円 |
| ④ 動かし続ける場所 | PCまたはVPS | 自分のPC/VPS業者 | 0円〜月2,000円程度 |
この4つが揃って初めて自動売買が動きます。 どれか1つでも欠けると動きません。 ここが最初のつまずきどころです。
それぞれの役割
① FX口座
売買が実際に行われる場所です。ここで注意点があります。
MT5に対応している業者でなければ、MT5は使えません。 さらに「MT5は使えるが、EAによる自動売買は禁止」という業者もあります。
つまり口座を選ぶ時点で、 「MT5が使えるか」と「EAが使えるか」の両方を確認する必要があります。
→ 詳細は国内でMT5が使えるFX業者にまとめています。
② MT5(MetaTrader 5)
チャートを見たり注文を出したりするソフトの名前です。 MetaQuotes社という会社が作っていて、多くのFX業者がこれを採用しています。
古いバージョンの MT4 もまだ広く使われています。 EAはMT4用とMT5用で互換性がなく、MT4用のEAはMT5では動きません。 ここを間違えて買ってしまう人がいるので、購入前に必ず確認してください。
③ EA(Expert Advisor)
「どういう条件で買って、どこで売るか」という判断を自動で行うプログラムです。 日本語では「自動売買プログラム」と呼ばれます。
手に入れ方は3つあります。
- 無料で入手する … MT5に最初から入っているサンプル、公開されている無料EA
- 買う … MQL5 Market、GogoJungle などの販売サイト
- 自分で作る … MQL5というプログラミング言語で書く
初心者がまず触るべきなのは無料のものです。 有料EAは数万円〜数十万円するものもあり、 中身を判断できない段階で買うと高い確率で失敗します。
④ 動かし続ける場所
EAはMT5が起動している間しか動きません。 PCをスリープさせたり電源を切ったりすると、その間の取引は行われません。
そのため本格的に運用するなら、24時間動き続ける VPS(レンタルサーバーの一種)を使うのが一般的です。
なお、スマホではEAを動かせません。 スマホ版MT5はチャートの確認と手動注文のみで、EAの機能自体がありません。 「スマホで自動売買」はできないので、この点は最初に押さえておいてください。
始めてから運用までの流れ
順番が大事です。飛ばすと後で戻ることになります。
- 業者を選ぶ(MT5対応か、EAが使えるか)
- デモ口座を開く(お金を入れずに練習できる口座)
- MT5をインストールしてログインする
- EAを入れて動かしてみる(まず無料のもので)
- 過去のデータで試す(バックテスト)
- デモで実際に動かす(フォワードテスト)
- 少額の本番で試す
- VPSに移して24時間運用する
- 動き続けているか監視する
多くの解説は 3〜4 だけを扱っています。 しかし実際に難しいのは 5 以降です。当サイトはそこまで扱います。
かかるお金の全体像
「口座開設は無料」と書かれていることが多いですが、 実際には次の費用がかかります。あとから増えないよう、最初に確認してください。
| 項目 | 目安 | 説明 |
|---|---|---|
| 口座開設 | 無料 | どの業者も無料 |
| MT5 | 無料 | ソフト自体は無料 |
| スプレッド | 取引ごと | 買値と売値の差。実質的な手数料 |
| 取引手数料 | 業者・口座次第 | かかる業者とかからない業者がある |
| スリッページ | 変動 | 注文した価格とズレた分の損 |
| スワップ | プラスもマイナス | ポジションを持ち越したときの金利差 |
| VPS | 月1,000〜2,000円程度 | 24時間運用する場合 |
| EA代 | 0円〜数十万円 | 買う場合 |
| 証拠金 | EA次第 | 取引に必要な元手。EAの推奨額を確認 |
スプレッドだけを比較して業者を選ぶと失敗します。 手数料・スリッページを含めた合計で見る必要があります。
つまずきやすいポイント(先に知っておく)
実際に多く報告されているものです。
- ログイン情報が3種類ある … MT5口座、業者のマイページ、MQL5サイトのアカウントは別物。混同しやすい
- EAを入れたのに一覧に出てこない … 置く場所が決まっている。コンパイルが必要な場合もある
- 自動売買ボタンを押しても動かない … 権限の設定が3か所ある
- バックテストで「0 ticks」と出る … データが足りていない
- Macで動かない … 公式のmacOS版はWineという仕組みで動くため、Windows版と挙動が違う
これらはトラブルシューティングで症状別にまとめています。 今つまずいていなくても、後で戻ってこられるようブックマークしておくと楽です。
次に読むもの
まだ何も準備していない方は、業者選びから始めてください。 ここを間違えると後戻りが大きくなります。
※当サイトは自動売買に関する技術情報を提供するものであり、 投資勧誘・投資助言を目的としたものではありません。 取引の判断はご自身の責任で行ってください。
最終更新: 2026-08-17